発達障害児 小学校 特別支援教育とは?

特別支援教育

特別支援教育とは、従来の特殊教育の対象の障害だけでなく、LD、ADHD、高機能自閉症を含めて障害のある児童生徒の自立や社会参加に向けて、その一人一人の教育的ニーズを把握して、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するために、適切な教育や指導を通じて必要な支援を行うものである。
(文部科学省 今後の特別支援教育の在り方について より)


ちょうどトモが幼稚園に在籍している頃、『特殊教育』から『特別支援教育』への転換期で
養護学校・ろう学校・盲学校 ==> 特別支援学校
特殊学級 ==> 特別支援学級
というように、呼び名が変わりました。



発達障害児の就学先は、次の3つが考えられます。
それぞれについて説明します。

特別支援学校

学校教育法の改正により、養護学校、盲学校、聾学校を合わせて特別支援学校と呼ぶようになりました。変わったのは、法律上の学校の種類で、学校名はそのまま○○養護学校のままのところが多く残っているそうです。

特別支援学校の目的は

  • 教育を受けること
  • 学習上または生活上の困難を克服し自立が図られること
です。

現在のところ、知的障害のない発達障害児対象の特別支援学校はありません。
知的障害があり、生活が困難なお子さんは特別支援学校に入学することができます。

勉強よりも自立支援・生活支援が主な目的となります。


特別支援学級

特別支援学級(とくべつしえんがっきゅう)とは、小学校、中学校、高等学校および中等教育学校に、教育上特別な支援を必要とする児童および生徒のために置かれた学級のことです。
(ウィキペディアより)


学校教育法では

  1. 知的障害者
  2. 肢体不自由者
  3. 身体虚弱者
  4. 弱視者
  5. 難聴者
  6. その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの
に該当する生徒のために特別支援学級を設置することとなっています。

私たちの街の小中学校にも年々特別支援学級が増設されています。
特別支援の対象者に発達障害児も加わったことから、「情緒障害」「知的障害」の特別支援学級がどんどん増えつつあります。

通常学級は1クラス30名~40名(地域によって違います)に対し
特別支援学級は1クラス8名程度でその子にあった教育が受けられます。
発達障害児が在籍しているクラスの多くは、「情緒障害児学級」「知的障害児学級」です。
知的障害の有無で「情緒障害児学級」「知的障害児学級」と分かれるようです。

特別支援学級は、設置している学校によっても雰囲気が異なります。

通常学級は原則として、校区内の学校に通うのに対し
特別支援学級は、校区外からの通学も可能です。
つまり、自由に選べるということです。

もし、特別支援学級に興味がある方は、事前に見学に行かれて
校長先生や担任の先生に相談されることをお勧めします。


通常学級

特別支援学級ではない、いわゆる「普通学級」のことです。

発達障害児なので全員特別支援学級へ
というわけでは決してありません。

近年、「発達障害」という定義が拡大されてきたことで、「発達障害」と診断されるお子さんが増えてきています。
通常学級の定員が30名~40名に対し、特別支援学級の定員は1クラス8名です。
そのため、すべての発達障害児を受け入れることはできません。

「1コマ45分間、座って授業を聞くことができる」「先生の指示に従える」などのお子さんは、通常学級でも十分やっていけるかもしれません。

我が家も、幼稚園時代のトモの様子を見て、特別支援学級に入れることも考えましたが、思い切って通常学級に入れました。特別支援学級を見学に行ったときに、担任の先生が「通常学級のいいところは、"いいお手本"が沢山あることですよ」そう言ってくださったのです。

我が子が通う小学校は先生たちの理解もあり、「困っているときには助け合おう」と学級全体で支援してくれています。そういう学校もあります。

これも、校長先生の考え方など学校によって違います。

校長先生とお話すると、学校のカラーも何となくわかります。
学校の行事の関係もありますが、あまり行事がない時期に相談に行くと、くわしくお話を聞いてもらえるかもしれません。やはりお子さんのことが心配ならば、親が実際にこの目で見て判断したほうが、納得できると思います。
就学先に悩んでいる方は、早めに相談に行かれることをお勧めします。

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