発達障害児 進路に関して 親の思い

小学校入学前に「進路選択」だなんて
大げさなことだと笑われるかもしれませんが、
お子さんが発達障害ということで悩んでいる親にとっては
大きな問題
であったりします。


私も進路について相当悩んだ親のひとりとして、
アドバイスなどと偉そうなことは言えませんが、
「こんな想いで進路について考えていければいいな・・・」
と思うことをまとめてみました。

お役にたてれば幸いです。

足元の不安より3年後、5年後、10年後をイメージしよう

はっきりいって不安はなくならない!!です。

我が家の場合④~小学校に対する不安
で私も書いている通り、ちょっとしたことでも不安は尽きないです。

特に発達障害のお子さんをお持ちの親御さんならなおさらのことだと思います。

でも、長い人生を考えた場合、小学校入学はひとつの"通過点"にしかすぎません。
たとえ行く先を誤っても軌道修正する方法はいくらでもありますから
(多少時間がかかるかもしれませんが)、
お子さんがこれからどのような人生を歩むのかイメージ(想像)してみてください。

たとえば...
3年後は、小学校2・3年生ですね。
学校生活にも慣れてくるころです。
友達関係、勉強etc.どのようになっていると思いますか?
(どのようになって欲しいと思ってますか?)

5年後は小学校高学年です。
中学校に向けて進路で悩み始める頃かもしれません。
学校での様子を見ながら、情報を集めたりする・・・のかな?

10年後は、高校受験頃ですね。
この頃には、就業などを見据えたうえで学校選びをしている頃かもしれません。

いかがでしょうか?

成長していくにつれ、「課題」はどんどん大きくなってきます。

子どもの未来は子どもが決める

とよく言われますが、
発達障害児の未来は親がある程度方向性を見つけてやる方がいいと思っています。

普通の子に比べて「不器用」ですし、
「失敗続きで自信を失う」こともこれからでてくると思います。

そのため、日ごろから好きなことや得意なことを見つけたり、
野外活動をしたり、一緒に料理をしたり、買い物をしたり、
生きていくためのスキルを身につけるような活動を心がけています。

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話は脱線しましたが、進路の話に戻ります。

お子さんの人生、まだまだスタートしたばかりです。

小学校入学という進路選択が、お子さんの将来を考えるよいきっかけになるのではないでしょうか。

まだまだ6年間くらいしか生きていない子どもたちです。
実際に小学校に入学してみると、さまざまな子どもたちがいました。
落ち着きのない子、忘れ物が多い子、ギャーギャー騒いでいる子・・・etc.
今まで数々の"訓練"を受けてきた我が子のほうがおとなしくて驚くくらいでした。

小学校の先生に「通常学級に入るための条件」を聞いてみました。
すると
「ひとコマ40分、座って話を聞けますか?」
という答えが返ってきました。

ほかにも
「先生の指示に従えるか?」や
「集団行動についていけるか?」など
いろいろありましたが、普通のお子さんでもすぐにはできないので
時間をかけて丁寧に教えるそうです。


1クラス=35人くらいいますので、1人1人に手を掛けることは難しいです。

お子さんの状況によっても違ってくると思います。
専門のとやりとりしながら、お子さんに適したクラスを見つけていきましょう。

あなたのお子さんの「今」を整理しよう

あなたのお子さんは、今どのような状態でしょうか?
・以前と比べてできるようになったこと、
・いまだにできないこと
・今後心配なこと
など、書き出してみるといいです。

お子さんのことを客観的に整理すると、
小学校に入学して先生方にお子さんのことを伝えるときのネタになります。

客観的に見て、どのような環境がお子さんに適当なのか、考えてみるといいと思います。
それから学校へ相談なり、見学なりに行くと、
相談もしやすいのではないかと思います。

こうやって事前に学校と連絡を取り合うことは、
入学後の学校生活がスムーズにできるために必要ではないかと思っています。

一番困るのは事情を隠して入学することです。

子どもも先生も戸惑うでしょうし、事前準備をしなかったおかげで学校に馴染めなくてお子さんが辛い思いをするかもしれません。
先生もいろいろな方法で解決方法を探ると思いますが、そんなときに「実は・・・前から知ってたんですけど」ということになると、先生もイラッときますよね。

先生も人間です。

お子さんのために、学校とはより良い関係づくりを目指したいですね。

結局決めるのは"親"です。

我が子の場合、どうだったかというと...
検査結果は、「知能指数はボーダーライン、手先が不器用」でした。
カウンセリングのときに、初めての部屋に入って不安が強くなり、
名前を聞かれたときにトモは泣いてしまいました。

その様子を見て、「不安が強いお子さんなので、情緒障害学級がいいでしょう」
との結果通知をいただきました。


結局、悩んで通常学級に進学させました。

就学相談の先生の意見も参考になったのですが、
進学先の情緒障害学級が、ざわざわしていて落ち着きがなかったからです。

「これなら通常学級のほうが落ちつける!」 とそのとき私は思いました。

情緒障害学級の先生は
「通常学級のいいところは"いいお手本が沢山ある"ということですよ」
というアドバイスをしてくださいました。

それで、「情緒障害学級へ」という診断結果をくつがえし、
通常学級に入れることにしました。

このように、結果をいただいても結論を出すのは「親」です。
結論を出すまでには相当悩みましたが、
子どもの楽しそうな顔をみると
選択は誤っていなかったと思います。

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