わが子に現れた発達障害児の特徴

1歳4カ月のころ、『なん語』といわれる宇宙語のような
赤ちゃん特有の言葉はありました。

「これから言葉が出てくるんだねぇ」と、のほほ~んと構えていた私でしたが、
トモ2歳過ぎたころにふと気が付くと『なん語』が消えてしまったのです!

それからは「あー、あー」と言うだけ。

「おかしいなぁ」とは思いましたが、周囲の人に聞いても
・「男の子は言葉が遅いから3歳まで待ってていいよ」

・「ひとり目やし(心配せんでもいいよ)」

と言われるばかり。

あとで調べてみると言葉の遅れ」は、発達障害の特徴のひとつだったんですね。
当時はのんきに「3歳まで様子をみよう」くらいにしか思っていませんでした。

パニック ~幼児期 発達障害児の特徴,症状~

パニック」は発達障害児の特徴ともいえる症状ですが、
トモは比較的おとなしくてパニックはあまりありませんでした。

1回だけ「これがパニック!?」と思った出来事がありました。
2歳半のころ、近くの児童館に行くと、必ずトモは児童館の玄関で大暴れしてました。

同じ年齢くらいの他の子はきちんと靴を脱いで下駄箱に靴を入れ、
それから部屋に入ります。

ですが、トモは玄関で靴を脱ごうとすると暴れだし、
大声で泣き叫んだり足をバタバタさせたり大変でした。

原因が分からず、私の方が悲しくなってしまったのでした。

主人の仕事の都合で東京から福岡に引っ越してきて間もない頃だったので、
環境に慣れていなかったのかもしれません。

でも、何度児童館に行っても暴れて大騒ぎするので、私の方が滅入ってしまいました。
結局みんながいる部屋に入ることができず、図書室などで過ごしていました。

「なんで?」という疑問が頭の中に渦巻きます。

今思えば、トモは児童館という場所に悪いイメージを持っていたのだと思います。

児童館というところが何をするところかわからないし、
部屋の中という「閉鎖的な空間」というのは発達障害児はとても苦手です。

今なら「見通しを立てる」などの工夫ができたと思うのですが、
当時はトモが発達障害だなんて思ってもみなかったし、

発達障害についての知識もゼロの状態だったので、
私にとっては衝撃的な出来事でした。

このことがきっかけでトモのことを「あれっ 何だか変」と思うようになり始めました。

こだわり ~幼児期 発達障害児の特徴,症状~

こだわり」とは、発達障害の子にとっての
「お守り」のようなものではないかと思います。

一番ひどかったのは2歳~3歳、幼稚園に入る前の頃でした。

たとえば、「トーマスの絵柄の服しか着ない」「赤い車がお気に入り」とか、
これじゃなきゃダメ!と周りの人に主張することで、

自分の世界を守っていたのではないかと思います。

周囲のものが視界に入ってくるようになって、
生活のルールなどが理解できるようになった頃、

こだわりは自然と消えていったと思います。

偏食 ~幼児期 発達障害児の特徴,症状~

1歳の誕生日前後の頃、「ヘルパンギーナ」という病気にかかりました。
風邪の一種で喉が腫れて熱がでて、食べ物も喉に通らない状態が3~4日続きました。

熱も下がり、ご飯を食べさせようとすると「あれっ」。
今まで食べていた物がたべられなくなっていたのです。

それまでは、野菜も普通に食べていたのに。

しばらくは、「いなりずし」と「うどん」の生活が続きました。
トモの偏食はいろいろ変化していきました。

子供が小さい頃は、お子さんの好き嫌いに悩まされているお母さんは多いと思いますが、発達障害の子の偏食に関しては
一般的な「好き嫌い」では済まされない理由があるようです。

発達障害の子は視覚優位な子が多いと言われています。
目から入る情報(刺激)が強すぎるのです。

トモの場合は、赤や緑などの色が混ざっているのが苦手だ
ということがわかってきました。

逆に緑一色の「青汁」は飲めます。
色が混ざってなければオッケーなのです。

トモとは逆に「単色が苦手」という発達障害の人も世の中にはいるそうです。
その人は具だくさんは食べられるけど、

大根の煮物とか里芋の煮っ転がしとか単色物は食べられないそうですよ。

不思議ですね。

食事に関するトモの特徴を研究した結果、
いろんな野菜はミキサーでドロドロにしてカレーに混ぜこんだり、

ギョーザやハンバーグに混ぜこんだりしています。

こういう工夫で少しは食べられるようになりましたが、
未だに目に見える野菜は苦手です。

感覚過敏 ~幼児期 発達障害児の特徴,症状~

偏食と並んで私が悩み苦しんだのはトモの「感覚過敏」。
当時は「なんで暴れるんだろう」と思っていました。

お風呂もダメ、シャンプーもダメ、散髪もダメ、
季節が変わって半袖⇒長袖、長袖⇒半袖などの衣替えがダメ。

これらはすべてトモの「感覚」が影響していたと知ったのはずいぶん後のことです。
感覚が過敏なものもありますが、痛みには鈍感で転んでも泣かなかったです。

「トモ君は強いねぇ。転んでもなかないんだから」と近所の人に褒められたけど、
本当は痛みを感じるのが鈍かったから。

痛みは傷を見て感じていました。

だから打撲は痛くないけど擦り傷や切り傷は痛い。
痛みを感じるのが鈍いためにろっ骨を折っているのに気付かなかった人もいるそうです。

痛みを視覚で感じてしまうために、歯医者での虫歯の治療は大変でした。
通いなれた歯医者なのに「虫歯があるよ」と

器具を口に入れられる瞬間に痛みを感じます。
だから暴れて治療ができない。

かかりつけの歯医者では治療することができず、
結局療育センターに入院して全身麻酔で虫歯の治療をしました。

予防注射も針をみて痛みを感じるために毎回大暴れです。
感覚の問題は、なかなか治らないです。

小学生になった今でも悩みの種です。

対人関係 ~幼児期 発達障害児の特徴,症状~

1歳前後のころの話です。

公園で一緒に遊ぶ子と遊ばない子がいる・・・

そんなトモの様子にあるときふと気が付きました。
一度家に招いて一緒に遊んでいる子とは遊べるけど、

たとえ顔見知りでも初対面のことは遊べない。

トモの中に潜んでいるルールのようなものに気づいた私は、
積極的に友達を家に招くことにしました。

その結果、沢山の友達と公園で遊ぶことができました。

そんな友達関係も引っ越しを機に環境が変わってしまいました。
公園に行っても先に遊んでいる友達がいると公園の敷地に入れないくらい、

対人関係はひどいものでした。
無理やり入れようとするとパニックにはならないものの「拒否」。

当時社宅に住んでいたので、社宅の子どもたちとは積極的に遊ぶようにしていました。
「子育てサークル」などにも入会しましたが、

トモにはあまり楽しい場所ではなかったようです。

ずっと私の服の袖をつかんだまま、口をへの字に結んだままでした。
それでも頑張って通ったのですが、

次男の誕生、療育センターへの通園などでだんだん行かなくなってしまいました。

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