手先が不器用なんです
発達障害のお子さんの様子を聞くと、
必ずといって言われるのが
「手先が不器用」
という言葉です。
食事、着替え、工作、勉強など
私たちは無意識にいろんな場面で手を使っています。
手先の器用/不器用については、大人の私たちでさえ
「字がきれいに書けない」
「絵が下手で・・・」
「図工の時間が憂鬱だった」
などと自分も手先が不器用だと言う人もいるかもしれません。
でも、これはどちらかというと「苦手」というレベルですよね。
これに対し、発達障害児の手先の不器用さというのは
「苦手」というレベルを超えて「苦痛」な場面となります。
こんな場面が苦手です
幼児期でありがちな例をあげると
◆スプーンを上手く握れない。スプーンで食べ物をすくえない
◆フォークで刺して食べることができない
◆ボタンを留めることができない
◆鉛筆やクレヨンを上手くにぎれない
◆折り紙が折れない。角と角を合わせて二つ折りができない
◆はさみで線の通りに切ることができない
など、いろんな場面でつまづくことが多いのです。
不器用さの原因
発達障害児の不器用さは、
自分の体のイメージがつかめない。
筋肉を緊張させたり、緩めたりするのが苦手。
感覚が極度に過敏(感覚過敏)または鈍い(感覚鈍麻)などといったことが原因です。
不器用だから、叱ったり無理に練習させてできるかというと
そういうわけにはいかないのです。
不器用な場面はどういうときに起こるのか、
何ができて何が苦手なのかなどを観察しながら
お子さんの状況にあった訓練が必要となります。
無理やり練習させたり、叱咤激励しても、健常児のように
努力すればできるとは思わないでくださいね。